TWDW2015公式プログラム【4日目】の模様を、自身の備忘録としてまとめます。
昨年のレポートは以下のような感じ。2015年も、ゆるくレポートしちゃいます。
【TWDW2014】“新しい働き方”について考える…だけではエネルギー不足
<1部>「これからのビジネスモデル。これからの場のチカラ。」
テクノロジーの進化によって、ビジネスモデルの破壊と創造が加速しています。新しい価値を生み出すために必要とされる働き方とは?
これからの「ビジネスモデル」やそれを支える「場」の可能性についてのディスカッション。
出演=
◎山下 正太郎(コクヨ株式会社 WORKSIGHT LAB.主幹研究員/WORKSIGHT編集長)
◎長沼 博之(一般社団法人ソーシャル・デザイン代表理事。イノベーションリサーチャー/経営コンサルタント)
個人的なメモ:覚えている範囲なので多少ニュアンスが違うかもしれません。
長沼さん:ロボット、人工知能、クラウドソーシング、Iotなど、ビジネスモデル自体が変わってきた。それらの普及によって、在庫コスト、物流コスト、限界コスト、取引コストが大幅に削減され、最終的にはコストはゼロに近づいていく。
人間は経験の成長によって進化するものだが、このように便利になることで経験しにくい社会にもなっていく(経験の敗北)。
※例)沖縄に行かなくても、バーチャルの世界で沖縄を体験できる技術ができるなど。
そのような時代のキーワードは、自社の事業にどのように関係性と場所性に根ざした「一回性」をデザインするか。
誰でもできる再現性ではなく、人生でたった一度しか起こらない何かを価値の担保とする志向性。
例えば、ホテルからAirbnbへの流れも「再現性から一回性へ」と言い換えていい。いつも変わらぬ機能性を提供してくれるビジネスホテルから、そこにしかない部屋、一度しかないホストとの出会いに価値を置いている。
山下さん:ABW(アクティビティー・ベースト・ワーキング)時間と場所を自由に選択できる働き方を取り入れた企業の事例が増えてきた。
企業にとっては、スペース効率や人材確保のメリット。社員にとっても、介護や育児など生活と仕事の両立が可能。時代はABW3.0まできている。※個人の効率性(ABW1.0)→個人共用スペース(ABW2.0)→チームを最優先(ABW3.0)
事例として、ナショナルオーストラリアバンクはABWを取り入れ、一体感を演出する場、生活環境としてのオフィス設計(空調、日当りなど)、ソーシャルなつながりを創るキッチン、スモールビジネスをしている人が使えるコワーキングスペースなどを作った。
場が何かをするのではなく、自分自身がドライブする空気がある場を作るのが大切。
<2部>「働くのシンギュラリティを越えて。」
2045年。人工知能が人類の知性を越えるという。人工知能は僕らの働き方を奪ってしまうのか。この技術的特異点(シンギュラリティ)に備えて、いまから僕らができることは?
出演=
◎佐々木 紀彦(NewsPicks編集長/ユーザーベース執行役員)
◎なかの ひとよ(サザエbot)
◎武田 俊(「TOweb」編集長/メディアプロデューサー)
サザエbotの中のヒトで有名な「なかの ひとよ」さん。登場からインパクトがありすぎて、全部もっていってしまいました。
未来人ですが、これから何が起きるかは言えない設定のようです。設定って言っちゃってますが(笑)ちなみにこのコスチュームは楽天で買ったそうです。
個人的なメモ:
佐々木さん:自然=良いではないこともある。例えば、山は人間の手が入った方が、よく育つように、人間が入ることによって良くなることもある。メディアも、人間が記事を選ぶことで良くなる。良い記事の選び方は、編集者が判断することもあるけど、本来は多様な人に使って選んでもらった方がいい。もっと言うとこれからはロボットの方が良い記事だと判断するのがうまくなってくるかもしれない。一次情報をしっかり取材している記事は良いと、ロボットが判断するような。
なかの ひとよさん:ロボピッカー!
武田さん:メディアはオープン過ぎるとコミュニティができない。来年以降はさらにクローズドコミュニティ化していくのではないか。
佐々木さん:自由こそバイアスがかかってくる。自由は多様性を担保できないので、ある程度のルール化は必要。例えば、働くという例で言うと、男女関係なく会社の経営層になれると唄っても、実際には男性の方が出世欲があるので頑張って働く傾向にある。そこで、ヨーロッパでは、女性の幹部の割合を40%以上とルール化していたりする。
武田さん:ソーシャルメディア疲れってどうですか?みんな下駄を履いて、自分をいいように見せようとしている病的な空間でもある。
佐々木さん:世の中はまだ以外とソーシャルでできていない。リアルで生きている人は多い。でも、ネットの世界で生きている人は炎上を気にして疲れてしまうことはある。実は、NewsPicksは議論できる機能がない。議論すると場が荒れる。人はニュアンスを誤解することがあるから、自分と違う意見は攻撃してしまうことがある。なので、1回しかコメントできないようにして、言いっぱなしになるようなコメント欄にしている。
……と、メディア論が盛り上がった対談ですが、一番の話題は「匿名性」でした。なかのひとよさんは、本来の自分と、さざえbotと、なかのひとよ、の3つの人格を持っている。そのメリットやデメリットは……書くと長くなりそうなので、詳細は以下の書籍で。
<3部> Tokyo Work Design Weekの工作プログラム
「フツーじゃないメイシをつくろう!そしてオリジナル名刺交換会へ突入!」ハッカソンのような工作プログラムを開催。各界で新しい働き方や未来の会社づくりを実践するゲストスピーカーの話に耳を傾けて、みんなで語り合ったり、仲間をつくったり、次世代の働き方に向けて、未来をつくるワークショップ。
■出演=
◎羽渕 彰博 (ハッカソン芸人)
◎山崎 晴貴(株式会社スパイスボックス テクノロジスト)
◎池澤 あやか(ギーク女優)
◎清水ハン栄治 (マインドフルネス・ファシリテーター)
レールの上を走る電車ではなく、自由に駆け抜ける「猫バス」に乗っている感覚を味わおう!というテーマでワークショップ。
個人的なメモ:
1.猫バスが来るバス停を見つける
バス停が遠過ぎると乗れない。ないものねだりではなく、あるもの探しをしよう!
例えば、ドラえもんの「のびた」は、勉強も運動もできないけど、拳銃の腕だけはいい。できないものをできるようになることではなく、自分の得意なものを職業にすると「猫バスのバス停」が見つかるかも。
2.猫バスに乗せてもらう
無料では乗せてくれない。わらしべ長者を想定してみよう。自分にとっての最初のわらしべを作る。
諦める、とは「明らめる」と書く。今やっていることを諦めることをネガティブなことではなく、ポジティブにとらえ、スキルより何をやりたいかを考え、強みに集中するといい。
3.猫バスを乗りこなす
もらったものも上げる。give&giveの精神で、勉強したり行った場所で学んだことを発信(give)する。その時に大事なことは、一番喜んでくれる人にあげる。
このように、自分のgiveできる「わらしべ」を考えながら、自分のオリジナル名刺を作る、ワークショップへ!ハッカソン芸人のはぶちんさんが、場を盛り上げながら思い思いの名刺を作りました。
個人的には、先日ライフスクールというイベントでご一緒した清水ハン栄治さんの話しがめちゃくちゃ良かったのですが、ブログ書くスタミナが切れてきたので、別途記事にしたいなぁと思った次第です。
まとめ:
TWDWは、自分の提供できる価値を改めて考えるいい機会になりました! と、最後は感想で終わってしまいますが、仕事のテクニックではなく、そもそも「何で働いているの?」という本質に触れる機会はあまりないので、TWDWはとても有意義な時間でした。
時代はすごい勢いで進化していますが、結局は自分がどんな価値を提供したいか(できるか)を考え、それがわかれば、人生がドライブしていくチャンスが増えてきています。
そして、自分が何をやりたいのかは自分しかわからないけど、周りの仲間の意見を聞いたり、ディスカッションすることで、ヒントは出てくる……かも。だからこそ、自分の想いや悩みは発信しちゃおう!
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