「あなたの仕事はAIに奪われる」
「10年後に無くなる仕事はこれだ!」
平成から令和に移り変わり、巷ではそんな見出しがつく記事を目にすることが多くなってきました。
ただ、それはありもしない話をセンセーショナルに面白可笑しく書いているわけではなく、おそらく数年後には現実(当たり前)になるであろうことがほとんどだと思います。
あなたの仕事も、AIなどのITテクノロジーや海外の安い労働力に取って代わる日が来ても、おかしくはありません。
怖いですか?
楽しみですか?
ぼくはちょっと楽しみだと感じている1人なのですが、今回はそんな時代を生き残るライターやフリーランスのキャリア戦略のヒントをご紹介します。
ほとんどのライターは淘汰され食べていけない?
ぼく自身、ライターの仕事を10年以上経験してきました。今、正直に感じているのは、周りのライターさんのキャリアの新陳代謝が早いこと。そして、「ライター1本で食べていくのは難しい」という声も多く聞くこと。ぼく自身も体感値として、難しさを感じます。
背景として、出版不況と呼ばれるようにクライアント数が縮小していたり、Webのメディアは増えているものの単価が安く、それ1つで生計を立てるのが大変だったり……今でさえそんな状況なのに、これから脅威として語られるのがAI。
つまり「人間がライティングしなくて良くない?」問題です。
ITや機械が文章を制作する時代がもうすぐそこに、いや、実際にもう来ているのです。
IT先進国アメリカでは、スポーツの試合結果や天気予報を伝える記事などは、すでに人間ではなくAIが制作していたり、「AI小説」なる分野も出てきて、人間の感情を分析し盛り上がるパターン通りに文章を書く技術も市場に出てきています。
しかも、IT技術を使えば、早い(文字数によっては数秒!)、文句を言わない(人間は不満も言えばモチベーションや健康状態でクオリティも左右される)、人件費も安く済むなどメリットがたくさんあります。
今後、こういった技術が当たり前に浸透していけば、ほとんどのライターがキャリアの終着点を迎えることになるのは火を見るより明らかです。
では、どうするか?
ぼくの持論も含みますが、2つヒントを挙げてみたいと思います。
ライターこそ、IT技術とお友達になろう
ライターと一言で言っても、記事を企画して、取材して、文字起こしをして、文章を書いて、編集して、SNSで情報拡散して……時には撮影スキルやマーケティング・SEOのスキルなども求められるくらい、やることは多岐に渡ります。
もちろん、その中で苦手だけど取り組んでいるタスクだったり、外注しているフェーズがある人もいると思いますが、まずは自身の業務を切り分けてIT技術にて代替できる作業がないか検討してみましょう。
ぼくの場合、企画と取材を行い、文字起こしや編集はWebツールで作業を代用したり(まだ精度は低いがデータ量がものをいう世界なので数年後には人間レベルになるはず)、ライティングは自分で行うか外注していることも多いのですが、ここも今後はある程度までAIが作成した文章を編集するだけになるかもしれません。”ライティングをしないのにライター……と呼んでいいのでしょうか? 問題”が出てきそうですが(笑)ITは敵ではなく友達です。
でも、やっぱり書くのが好き、これからも自分の腕で生きていきたいライターも多いはず。そこで、次のヒント。
オリエンタルラジオの自己ブランディングを見習え
デンデンデンデデンデデンデンデン、デンデンデンデデンデデンデンデン、デン、デン、デンッ!
と、リズムに乗りながらTV画面に登場し、一世を風靡したオリエンタルラジオ。
そのボケ担当”あっちゃん”が言っていた言葉が印象に残っています。
「優れるな、異れ」
オリエンタルラジオはデビュー後にイキナリ売れてしまい、周りから正当なお笑いではない。漫才はできるのか? と言われたことがあるそうです。
そこで、”ちゃんとした”漫才に取り組むことに。一時的にではなく、実に10年以上の長い間。しかし、彼らが漫才をしているシーンを見たことはほとんどありません。
視聴者が彼らに求めているのは、そこではなかったのです。
彼らは今でこそお笑い番組にも関わらず歌って踊る異色な立ち位置を見つけましたが、それこそが人に求められるヒントではないでしょうか。
あっちゃんだけで見れば、最近はYoutuberとしても活躍し、難しい話題も抜群のトーク力でわかりやすく解説し多くのファンの心を掴んでいます。
いかにお笑い芸人として優れているかではなく、いかに人と異なる点で勝負できるか。
……ライターのキャリアや仕事のスタイルに置き換えてみましょう。
文章が書ける人、締め切りを守る人、インタビューができる人……など、優れたライターは正直たくさんいます。
その中でどう異なるか。
例えば、最先端のITや金融分野の専門知識がある、インタビューしたその日に(AIなども駆使して)原稿を仕上げる超速技術がる、英語でインタビューできる……など、希少性(レア度)とライターの仕事を掛け合わせてみることです。
私の場合、昔から自転車旅が好きだったので47都道府県全てを自転車で走り取材の仕事をしながら旅をしたり、”働き方”に興味関心ある人なので、地方でコワーキングスペースを運営したり働き方関連のイベントを企画運営しながら、その取り組みを記事にしたりしています。
自分の強みや求められていることは、人といかに異なっているか。
そこに賭ける(ベットする)ことがができるライターは、今後、より生きやすくなるのではないでしょうか。
令和時代のキャリア戦略……あなたはIT技術とお友達になれますか?
そして、何で異なりますか?
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